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幸せとは? [格言]



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20160418

気になる記事があったので、アーカイブしておきます。

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その質素な暮らしぶりから「世界一貧しい大統領」と呼ばれるウルグアイの前大統領、ホセ・ムヒカ氏が今月、緊急来日した。

 ムヒカ氏は4月8日に放送されたフジテレビ系列の緊急特番で池上彰氏と対談。「貧しさ」について問われこう答えた。「本当に貧しいのはわずかなものしか持っていない人ではない。もっと多くを欲しいと渇望し、いつまでも満足できない人が貧しいのだ」

 ムヒカ氏によると、本当に幸せなのはわずかなものだけで満足を感じられる人だという。その逆で、どれほど多くを持っていても満足できない人が不幸と論じる。ムヒカ氏は、在任中に得ていた所得の9割を寄付。自身は月10万円で生活していたという。車は30年近く乗り続けたボロボロのワーゲンだった。多くを手にするため必死に働く日本人に対して、ムヒカ氏は「本当に幸せですか?」と警鐘を鳴らす。

 豊かさや富を求めることが、どうして貧しさや不幸につながってしまうのだろうか。

■ 「不幸なお金持ち」が訴える驚きの悩み

 筆者は心理カウンセラーという仕事を通じてさまざまな人の悩み相談をしている。仕事柄、「私は不幸だ……」と嘆きを訴える人の話を多く耳にしてきた。Mさん(40代専業主婦)が住むのは東京都港区白金台。23区でも高級住宅地といわれる場所である。夫、息子2人と暮らし、一見すると幸せそうに見える。しかしカウンセリングが始まるやいなや、彼女は堰を切ったように「いかに自分の人生が不幸か?」について語り始めた。

 私立高校を志望したのに公立高校に行かされた。妹は二浪して大学に行ったのに、自分は短大で我慢させられた。友人の家が新築でうらやましい。親友の子供は成績優秀で東大に入学した。夫は部長止まりで役員になれなかった。

 傍目から見るとMさんは、十分に裕福な生活をしている。少なくともお金に困っている様子はない。それにも関わらず「とにかく私は不幸だ……」と彼女は訴える。「すでにあるものだけでは満足できない」のだ。

 公共の職業訓練校で心理カウンセラーをしていた頃にも、やはり「手にしているものだけでは満足できない人」を多く見かけた。大学卒業後、4年半フリーター生活を続けたTさん(26歳男性)には、ずっと憧れの職業があった。それはWebデザイナーだ。

 彼は「どうしてもWebデザイナーになりたいんです」と話していた。夢の仕事に就くため、勉強も就職活動も必死に頑張った。その努力が実り、ついにWebデザイナーとして内定を得るに至る。「夢が叶って良かったですね」と私も清々しい気持ちを感じたものだ。

■ 夢を叶えた男が漏らした不満

 しかし半年後、私はまたTさんの姿を見ることになる。せっかく就いたWebデザイナーの仕事を「もう辞めた」というのだ。バツが悪そうに、彼はその理由をこう述べた。

 「忙しさに給料が見合っていない」「勉強を続けなければいけないので疲れる」「思っていたほど楽しい仕事でない」「ずっと続けたい仕事ではない」――。半年前の彼からすると驚くような発言ばかりだった。その後、また別の訓練を修了するが、就職することは叶わなかった。結局、彼は元のフリーター生活に舞い戻った。

 MさんやTさんの目には、自身が手にしているものは映らない。彼らが見ているのはいつも「足りないもの」ばかりだ。何かを欲しがること自体、そう悪いことではない。しかし過剰に欲しがることは、すでにある幸せから目を遠ざけさせる。「足りないものにしか焦点を当てない」これは不幸さを訴える人の思考パターンだ。どれほど手に入れても「足りないもの」しか見えず、渇望感に苦しむことになる。

 もう一つ、豊かさが人を不幸にする理由は「それを失う恐怖心」だ。宝くじの高額当選者は、豊かさと引き換えに人間関係で悩むことになる。その追跡調査によると当選後に疎遠だった親戚から連絡があったり、仲良くもない知人から相談が増えたりするそうだ。2005年には岩手県で、宝くじに当選した女性が交際男性から殺害されるという事件が起きている。

正当な方法で手にした豊かさであっても周囲はそれを妬むだろう。事件にまで発展せずとも「奪われるのではないか?」という恐怖心は、次第に人の精神を蝕んでいく。豊かさを失う恐怖心は、それを持っている人にしかない悩みである。

 人は様々な欲望を持っている。例えば食欲、性欲、親和欲、所有欲、名誉欲などである。欲望そのものは悪いものではない。私たちが仕事を頑張ったり、コミュニケーションを工夫したりするのは、そもそも欲望があるからだ。しかし注意すべきなのは、「人間の欲望には決して際限がない」という点である。

 人間の脳は、欲望を叶えても決して満足しないようになっている。そうでなければ私たちの祖先が生きて子孫を残すことができなかったからだ。私たちは「簡単に満足しない祖先」の遺伝子を受け継いでいる。ずっと欲しがっていたものを手に入れると、人はそれに対して次第に急激に興味を失う。いったん欲を叶えると満足よりも「飽き」を感じてしまうのだ。

■ 「いくら手に入れても満足できない」

 心理学者のシェーン・フレデリックは、この現象を「快楽適応」と名付けた。「必ず手に入れたい!」とかつては望んだ車、仕事、収入、場合によっては配偶者さえも、手に入れると次第に飽きを感じ始めるように人はできている。「いくら手に入れても満足できない」と欲望に振り回され、一度しかない人生の貴重な時間を浪費することが「最大の不幸」とムヒカ氏は言う。

 ムヒカ氏が所得の9割を寄付していたのは、残り1割で手に入る生活に十分な満足を感じることができたからだろう。「欲望に際限がない」ということを、氏はよく分かっていたのだ。ではどうやったらムヒカ氏のように、欲望に振り回されることなく、わずかなものだけで幸せを感じられるのだろうか? 

 紀元前3世紀ごろ、古代ギリシャで活躍したストア派の哲学者、ルキウス・セネカは、欲望との付き合い方についてこうアドバイスする。「いま自分にとって当たり前のものが、失われたときのことを想像しなさい」つまり、当たり前になった車、いつもと変わらない仕事、増えない収入、見飽きてしまった配偶者、それらを失ったあとの世界をあえて想像するよう勧める。

 例えばあなたが配偶者との生活に飽き飽きしているとする。その場合、相手がこの世を去った世界を想像するのだ。人は、失った後でしかその価値に気付かない。だからこそ本当に失う前に、その大切さを知る必要がある。いま周りにある「当たり前」が消えた世界を想像してみたらどうか。見飽きたものに対する印象が変わるはずだ。そのとき「いかに恵まれているか?」に気付くはずだ。

筆者は後天的な視覚障害者である。過度なストレスが原因で20代のときに大幅に視力が失われた。その後は何年も失われた視力、つまり「足りないもの」を見て嘆くばかりだった。当時は「残された視力」、つまり「まだ手元にあるもの」の存在など気付きもしなかった。

 その後カウンセリングの仕事を通じて、「足りないもの」を嘆く人を多く目にすることになる。結果、手元にあるものを見ることの大切さに気付かされた。残された視力はわずかだが不足を感じることはない。まだ光が見えることに幸せを感じるぐらいだ。少しのもので十分に満足できている、といえるだろう。

 モノの豊かさや金銭的な裕福さにおいても同じである。過剰に欲しがることで、その代償として渇望感や恐怖心を味わうことになる。わずかなもので満足することは決して貧しさではない。「幸せに生きるための知恵」なのだ。

 わずかなもので満足を得るには、まず他人と比べるのを止める必要がある。車、仕事、収入、配偶者、視力、いずれに関しても「これぐらいあって普通だろう」と思う暗黙の基準がある。その基準は周囲にいる他人のそれを元に決定される。他者と比べて多いか少ないか? ではなく、自分にとって十分かどうか? を基準にするのだ。その結果、過剰な欲望に振り回されることもなくなるだろう。

 もちろん目標を目指して努力するのは悪いことではない。ただ、それによって不幸な人生を送る必要もない。重要なのは欲しがることと、満足することのバランスである。より多くを手にすることで得られる達成感、すでにあるものに対する感謝、双方をバランスよく楽しむことが本当の幸せだと筆者は考える。

■ 本来は持ち合わせている「足るを知る」

 大量消費が当たり前となった私たち日本人にとって、ムヒカ氏が教える幸福論は奇妙に映るかもしれない。しかし決して理解できない考え方ではないはずだ。なぜなら日本語には「足るを知る」という言葉がある。つまり「わずかなもので満足を得る」という文化や価値観は、もともと日本人が持っているものなのだ。

 米国の世論調査会社ギャラップ・インターナショナルとWIN(Worldwide Independent Network of Market Research)による共同調査で発表している最新の「世界幸福度ランキング」によると158カ国中、日本は46位である。世界トップレベルの経済大国にも関わらず、決して高い順位とはいえないだろう。「日本人は本当に幸せですか?」。ムヒカ氏が放った衝撃的な質問に、あなたならどう答えるだろうか。

【yahooより引用】
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160417-00113976-toyo-bus_all






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